海外旅行に行く際、「どこで両替すれば一番お得?」という疑問を持つ方は多いでしょう。日本であらかじめ両替しておくか、現地で両替するか、はたまたATMで引き出すのか…。選択肢が多いぶん迷いやすいポイントでもあります。
この記事では、海外旅行でのお得な両替方法をメインキーワードに、海外での両替方法を徹底比較しながら、どんなシチュエーションでどの方法を使うのがベストかを解説します。加えて、クレジットカードを上手に使って為替手数料を節約するコツや、実際に現金が必要な場面・盗難対策など、初心者でも分かりやすいようにポイントをまとめました。
- 海外旅行で両替する方法と注意点
- ATMで現地通貨を引き出す方法
- クレジットカードの活用で手数料を節約
- 現金が必要なシチュエーションと管理方法
- 両替をお得にする裏技&注意点
最後には、関連する記事へのリンクも用意していますので、詳しい情報をさらに知りたい方はそちらもあわせてご覧ください。これで両替に悩むことなく、安心して海外旅行に臨みましょう!
海外旅行で両替する方法と注意点
まずは、海外旅行で主に使われる両替の方法と、それぞれのメリット・デメリットをざっくりと把握しておきましょう。
日本で両替 vs 現地で両替:どちらがお得?
- 日本で両替
- メリット:
- 日本語で手続き可能、安心感がある。
- 事前に必要な額を把握でき、到着直後から現地通貨が使える。
- デメリット:
- 銀行や空港の両替所は手数料が高めなことが多い。
- 円高・円安のタイミングに左右され、ベストなレートをつかみにくい場合も。
- メリット:
- 現地で両替
- メリット:
- 必要な時に必要な分だけ両替できるので、過剰な現金を持ち歩かなくて済む。
- 国や地域によっては、街中の両替所が競争をしており、日本よりレートが良いことがある。
- デメリット:
- 言語の問題や慣習の違いでトラブルが起きる可能性。
- ボッタクリ両替所や偽札など、リスクを見極める必要がある。
- メリット:
結論としては、「安全性と多少の高い手数料」をとるなら日本で両替、「レート重視でリスクを下げながら上手に探せるなら現地両替」といったイメージです。また、渡航直後に必要な小額だけ日本で両替し、残りは現地のレートが良い両替所やATMで補う、という方法も多くの旅行者が実践しています。
空港・銀行・街中の両替所のメリット・デメリット
- 空港の両替所:
- メリット:到着後すぐに両替でき、公共交通機関やタクシー代などの初期費用をカバー可能。
- デメリット:空港のレートはやや割高になりやすい(利便性が高いため手数料が上乗せされる)。
- 銀行・信用組合など:
- メリット:公的な金融機関で安心感がある。割と公正なレートを提示していることが多い。
- デメリット:営業時間が平日昼間のみなど、渡航スケジュールによって使いにくい場合がある。
- 街中の両替所:
- メリット:比較的レート競争が激しく、探せば空港よりも有利なレートで両替できる。
- デメリット:怪しい店舗も混在しており、偽札・詐欺のリスクがある。評判の良い場所を調べていく必要がある。
ATMで現地通貨を引き出す方法
近年、世界各国で「ATMでの現地通貨引き出し」が主流になりつつあります。手持ちの銀行カードやクレジットカードを使って、必要なタイミングで必要な分だけ引き出せるのが魅力です。
国際キャッシュカード vs クレジットカードの違い
- 国際キャッシュカード(デビットカード)
- 自分の銀行口座と連動しており、ATMで現地通貨を引き出した際に即時引き落としとなる。
- 為替レートはカード発行銀行の設定を参照するため、比較的わかりやすい。
- 日本の銀行が発行している「海外ATM対応デビットカード」を作っておくと便利。
- クレジットカード(キャッシング機能)
- キャッシング枠を使って現地通貨を引き出す形。帰国後に繰り上げ返済すれば、利息を最小限に抑えられる。
- カードブランド(Visa、Mastercardなど)が適用する「インターナショナルレート」+カード発行会社の手数料が上乗せされる。
- 為替レートが比較的良いとされるが、キャッシングの利息は日割りで加算される点に留意。
ATM利用時の手数料を抑えるコツ
- ATM利用手数料の確認:
- 現地のATM手数料+日本側の銀行やカード会社の手数料が合算されることが多い。
- 金融機関によっては、「○円以上の引き出しでATM手数料無料」や「提携ATMなら引き出し無料」などの特典がある。
- 1回あたりの引き出し額を大きくする:
- 何度もATMを利用すると、その都度手数料がかかるため、まとめて引き出すほうが効率的。ただし安全性とのバランスも考慮。
- 「海外でスマホを使う方法」の記事でも紹介していますが、現地でATMの場所や営業時間をスマホアプリで調べる際は、通信費用にも注意が必要です(海外でスマホを使う方法 参照)。
クレジットカードの活用で手数料を節約
両替手数料を節約するうえで、クレジットカードのキャッシュレス決済は非常に有効な手段です。実は「現地通貨を現金で持ち歩くより、カード払いのほうがトータルで得になる」ケースも珍しくありません。
海外旅行におすすめのクレジットカード
- 為替レートが有利なカード:
- 海外利用時のショッピング「Visa/Mastercardの基準レート+1.63%前後」など、少ない手数料で済むカードが存在。
- 年会費無料で海外旅行保険付きのカードもあるので要チェック。
- ポイント還元率が高いカード:
- マイルが貯まるカードや、利用金額に応じてポイントがもらえるカードなら、為替手数料を差し引いてもお得に感じる場合あり。
- 旅行保険が充実しているカード:
- 盗難や病気の補償が付帯していれば、もしものトラブルの際に心強い(海外旅行のトラブル対策マニュアルでも解説)。
為替手数料が安いカードの選び方
クレジットカードの海外手数料は、以下のように構成されるのが一般的です。
- 国際ブランド手数料(例:Visa / Mastercard):約1.0%前後
- カード発行会社の上乗せ手数料:0.6〜1.3%前後
合計して、1.6〜2.3%程度が目安。カード会社によっては1.0%台前半のところもあるため、旅行前にカードの規約を確認しておきましょう。とくに「海外キャッシングが有利」という評判があるカードを選ぶと、ATM引き出しもショッピングも便利です。
現金が必要なシチュエーションと管理方法
「海外はキャッシュレスが進んでいる」といわれる国もあれば、まだまだ現金が主流な地域もあります。リスクを抑えつつ、どれくらい現金を持っていけばいいのか悩む方も多いでしょう。
キャッシュレス決済が使えない場面
- 郊外の小さな個人商店、屋台、ローカル市場
- クレジットカードやスマホ決済を扱っていないケースが多い。
- タクシーや公共交通機関
- 都市部では電子マネー対応が進んでいても、地域によっては現金のみということも。
- チップの支払い
- 欧米などチップ文化がある国では、少額の現金を用意しておかないと困る場面が出てくる。
盗難対策&現金の安全な持ち運び方
- 分散して保管:
- 大きな金額を1カ所にまとめず、財布やバッグ、セキュリティポーチなど数カ所に分ける。
- 必ずファスナーやジッパー付きポケットに入れる:
- マジックテープやボタンだけではスリに狙われやすい。
- 緊急用の予備現金:
- 万一カードが使えなくなったりATMが見つからなかったりする場合に備え、最低でも1〜2万円程度は持ち歩くと安心。
- 「海外旅行のトラブル対策マニュアル」(海外旅行のトラブル対策マニュアル 参照)でも解説していますが、スリや置き引きのリスクを減らすために、防犯グッズやショルダーバッグの前掛けなど工夫が重要。
両替をお得にする裏技&注意点
最後に、さらに一歩踏み込んだ「裏技」や「騙されないためのコツ」を紹介します。
レートの良い両替タイミングを狙う
- FXレート(外国為替相場)をチェック:
- 旅行直前までの数週間、円高ドル安(または目的通貨安)傾向になったタイミングで日本円を外貨に替えておくと、実質的にお得。
- 手数料が低い証券会社やネット銀行:
- 一部のネット銀行では、外貨預金のレートが比較的低コストで提供される場合がある。事前に口座を開設して「外貨預金→海外旅行中に引き出し」という流れも検討可能。
両替詐欺に注意!安全な両替所の見分け方
- 怪しく安いレートを掲示する店は要警戒:
- 市場価格より明らかに良すぎるレートを提示している場合、手数料を上乗せしていたり、そもそも詐欺だったりする可能性が高い。
- 大手チェーンや有名銀行の両替所を利用:
- 現地では「安全第一」という考えで、評判の良い両替所を選ぶ。ネット検索や口コミを事前にリサーチしてから足を運ぶと安心。
- 受け取ったお金をその場で確認:
- お釣りをごまかす手口や偽札が混じっている場合もある。人前で大金を広げるのは危険だが、最低限、枚数だけはしっかりチェック。
まとめ
海外旅行で両替をお得にするためには、「現金をどのタイミングで、どこで、どれくらい持つのか」と、「カードやATMをどう使って手数料を節約するか」が重要なテーマです。今回紹介したポイントを整理すると、以下の通り。
- 両替方法の選択肢を把握
- 日本で両替、現地で両替、空港・銀行・街中の両替所など。
- レートや手数料を比較し、安全性とのバランスを考える。
- ATMでの現地通貨引き出し
- 国際キャッシュカード or クレジットカードのキャッシング機能を使う。
- 手数料を抑えるにはまとめて引き出す+カード発行会社の特典を活用。
- クレジットカード活用で為替手数料を節約
- レートが有利でポイントが貯まる可能性も。
- 現金が必要なシチュエーションと対策
- キャッシュレス決済が使えない店やチップ文化に備え、小額の現地通貨を用意。
- 盗難対策で現金を分散、セキュリティポーチや防犯グッズを活用。
- 裏技&注意点
- 為替レートをこまめにチェックし、タイミング良く両替。
- 大手や評判の良い両替所を選び、怪しいディスカウントには注意。
これらを総合的に組み合わせれば、余計な手数料を払わずに済み、旅行中も快適に通貨を使えるでしょう。とくに、現地通貨を持ちすぎると盗難リスクやレート変動による損失が生まれる可能性もあるため、クレジットカードやATMをうまく使うことが節約への近道です。
関連記事へのリンク
- 「海外でスマホを使う方法」
スマホで地図検索やATM場所検索をするなら通信手段も重要。詳しくはこちらをご参照ください。 - 「海外旅行のトラブル対策マニュアル」
スリ・置き引きやカード盗難などのトラブルを防ぐ方法を詳しく紹介しています。こちらからどうぞ。
これらの記事もあわせて読むことで、さらに海外旅行をお得かつ安全に楽しむヒントが得られるはずです。ぜひチェックしてみてください!
- 自分の旅行先や期間、必要な現金の額をざっくり想定し、どの両替手段が適切か考える。
- クレジットカードや国際キャッシュカードの手数料を確認し、必要に応じて新しいカードを検討。
- 到着直後に必要な小額の現地通貨を手に入れ、残りは現地ATMやカード払いで補うプランを立てる。
これで、あなたの海外旅行はよりスムーズかつお得になるはずです。準備万端で出発しましょう!